「自分の髪のポロシティ、ちゃんと診断できていますか?」SNSでそんな問いかけを目にして、グラスに髪を浮かべてみた経験のある方もいるはず。浮いたら低ポロシティ、沈んだら高ポロシティと判定して納得した気になっていた方も少なくありません。
ただ、その浮遊テストが測っているのは「髪が水を吸う量」とは限らないという指摘があります。美容科学メディア Lab Muffin Beauty Science の検証では、観察されている主因は表面張力という別の現象であり、無傷の髪でも自重の約30%の水分を吸収するデータがあると示されています(Robbins CR, 2012)。「健康な髪は水を弾く」という前提と、実測データの間にはギャップが存在するということです。
ポロシティテストの結果を信じてヘアケア製品を選んでいた方にとっては、選び方の基準を見直すきっかけになるかもしれません。本記事では、第三者検証の引用元を都度明示しながら、ポロシティ診断の科学的な立ち位置と、より再現性の高い髪質判定の方法を整理していきます。
・髪のポロシティテスト(浮遊テスト・水滴テスト)が主に反映しているのは表面張力で、髪内部の多孔性を直接測っているわけではないとされる(出典: Lab Muffin Beauty Science)
・無傷の髪でも自重の約30%の水分を数分で吸収するデータがある(Robbins CR, 2012, Chemical and Physical Behavior of Human Hair, Springer)
・ポロシティ分類より、髪のダメージレベル・太さ・くせの有無で製品を選ぶアプローチの方が再現性が高い
・自宅環境の浮遊テストは温度・水質・洗浄度合いの影響を受けやすく、Lab 環境の管理条件とは再現性が異なる点に留意したい
髪のポロシティとは何か – 皮膚科学的な定義と測定の限界
「自分の髪質、ちゃんとわかっていますか?」と聞かれて即答できる人は意外に少ないものです。だからこそ「ポロシティ診断で髪質がわかる」という情報は、SNSで急速に広まりました。
ポロシティ(porosity)とは、本来は「多孔質性」を指す物理化学用語で、毛髪科学の文脈では「髪の繊維がどれだけ水分や薬剤を取り込み、保持し得るか」を示す考え方として使われてきました。英語圏の美容情報で一般化し、日本語の SNS でも「自分の髪質を知る方法」として拡散されています。
この概念では、髪は大きく3つに分類されます。水を吸いにくいとされる「低ポロシティ」は健康な髪、水を吸いやすいとされる「高ポロシティ」は傷んだ髪、その中間が「普通ポロシティ」。分類結果に応じて使うべき製品や成分が変わる、というのが通説の骨子です。
ポロシティの皮膚科学的な定義と測定方法
毛髪科学の研究領域では、ポロシティに近い概念は 吸湿量(moisture regain) や 染料・薬剤の浸透速度 などとして定量的に扱われます。Robbins CR の『Chemical and Physical Behavior of Human Hair』(Springer)では、相対湿度ごとの水分吸収率や、化学処理による吸湿量の変化が複数の実験条件のもとで報告されています。
こうした研究では、温度・湿度・前処理(洗浄や乾燥の手順)を厳密に管理した上で、電子天秤や分光分析などで測定が行われます。Lab Muffin Beauty Science のレビュー記事でも、こうした研究室レベルの測定と、自宅でグラスに髪を浮かべる「セルフテスト」では測定対象も精度も大きく異なる点が指摘されています。
つまり、毛髪科学の文脈で語られる「ポロシティ」と、SNS で広まったセルフテストの「ポロシティ診断」は、同じ言葉を共有しつつも、測定原理・測定範囲・再現性のいずれも別物として扱うのが妥当と言えます。
浮遊テストと水滴テスト – やり方と判定基準
ポロシティの判定で広く紹介されているのが、次の2つの方法です。
浮遊テスト(Float Test) は、清潔な髪を1本、常温の水を入れたグラスに落とすもの。髪が水面に浮いたままなら「低ポロシティ」、沈んだら「高ポロシティ」と判定されます。沈んだ髪は水を十分に吸収して重くなった、という説明がされてきました。
水滴テスト(Drop Test) は、乾いた髪の束に水滴を1滴垂らす方法。水滴が丸いまま留まれば「低ポロシティ」、すぐに平たく広がって吸い込まれれば「高ポロシティ」とされます。こちらも髪内部への水の浸透具合を見ているとされてきました。
どちらのテストにも共通する前提があります。「健康な髪のキューティクルは閉じていて水を通しにくい」「傷んだ髪のキューティクルは開いていて水が入り込みやすい」という構図です。Lab Muffin Beauty Science によると、この前提自体に再考の余地があるとのことです。
なぜポロシティ診断が支持されているのか
「健康な髪 = 水を弾く」「傷んだ髪 = 水を吸い込む」という図式は、直感的にわかりやすいものです。キューティクルが閉じていれば水をシャットアウトし、開いていれば水が侵入する、というイメージは受け入れられやすく、SNS で拡散しやすい性質を持っています。
ただ、このイメージと毛髪科学の実測データの間にギャップがあることが、Lab Muffin Beauty Science の検証で示されています。次のセクションで、実際のデータに基づいて髪と水の関係を確認していきます。
健康な髪は「防水」ではない – 水分吸収データが示す事実
「健康な髪は水を弾くもの」と思い込んでいた方も多いかもしれません。実際には、無傷の髪であっても自重の約30%の水分をわずか数分で吸収するというデータがあります(Robbins CR, 2012)。
これは Robbins CR の著書『Chemical and Physical Behavior of Human Hair』(Springer 刊)が示した数字であり、Lab Muffin Beauty Science が引用しているデータです。さらに髪の水分量は環境湿度に応じて連続的に変動することも、同書で詳細に報告されています。
湿度別・髪の水分吸収データ
Robbins による湿度と髪の水分吸収率の対応データを以下に示します。コンディショナー処理の有無にかかわらず、環境湿度に応じて水分含有量が大きく変動することが確認できます。
| 相対湿度(%) | 髪が吸収した水分の重量比(%) |
|---|---|
| 0 | 0 |
| 8 | 3.9 |
| 40 | 10.2 |
| 63 | 14.8 |
| 86 | 22.6 |
| 100 | 31.2 |
注目したいのは、湿度8%という極度の乾燥環境でも3.9%の水分を吸収している点です。湿度100%では31.2%に達します。もし「低ポロシティの髪は水をほとんど通さない」が常に正しいなら、このデータとの整合が取りにくくなります。
※ 上記の表は Robbins CR『Chemical and Physical Behavior of Human Hair』(Springer)が示した実測値の引用であり、当サイトでの再測定値ではありません。
キューティクルの構造と「松ぼっくり」のたとえ
では、健康な髪でもこれほど水を吸い込むのはなぜか。答えは髪の微細構造にあります。
Lab Muffin Beauty Science によると、髪表面に存在する天然の脂質層(F-layer)は、キューティクルの上面側に偏って存在します。キューティクルはうろこ状に重なった層構造をしており、うろこ同士の隙間には十分な脂質バリアがない構造です。つまり水分子が髪内部へ到達できる経路は無数に存在するということになります。
Lab Muffin Beauty Science はこの構造を「松ぼっくり(pinecone)」にたとえています。松ぼっくりの鱗片が開いた隙間から雨水が染み込むように、キューティクルの隙間からも水分子が浸透していく仕組みです。
コンディショナーは防水コーティングではない
「コンディショナーで髪をしっかりコーティングすれば水を弾くようになる」と考えてトリートメントを毎日重ねづけしている方もいるかもしれません。この前提も、研究データの観察結果とは異なる部分があります。
コンディショナーは髪表面に連続した膜を形成するわけではなく、塊(ブロブ)状に点在して付着するのが実態と報告されています。化粧品科学分野の研究(J Cosmet Sci, 2006年, 57巻1号37-56頁)が示した観察結果です。
この研究では、コンディショニング成分が髪表面にまばらなブロブ(塊)として付着する様子が観察されています。Lab Muffin Beauty Science の解説によると、ブロブのサイズは人の指で触れて滑らかさを感じる程度には小さいものの、水分子のサイズと比較するとブロブ同士の間隔は十分に大きいとされています。
つまり、コンディショナーは手触りやツヤの改善に寄与する一方、水の浸入を完全に遮断するバリアとして機能しているわけではない、ということになります。
ここで問題になるのが、ポロシティ神話の根本的な前提です。「健康な髪は水を弾く」+「コンディショナーが防水膜を作る」という二重の前提が成り立ちにくいとなれば、それらを土台にした診断テストの再現性にも影響します。
表面張力とは何か – ポロシティテストの「もう一つの主因」
表面張力とは、液体の表面をできるだけ小さくしようとする力のこと。Lab Muffin Beauty Science によると、ポロシティテストで観察される現象の主因は、髪内部の多孔性よりもこの表面張力にあると整理されています。
日常で表面張力を感じる場面は意外と多いものです。コップのふちギリギリまで水を注いでも、すぐにはこぼれません。葉の上に落ちた雨粒が丸い玉の形をしている、これらはすべて、液体の表面が「膜」のように振る舞うことで起きる現象です。
表面張力が重要なのは、この力が接触する物体の表面の性質によって変化する点です。油分の多い表面では水が丸い玉状を保ちやすく(接触角が大きい)、油分の少ない表面では水が平たく広がりやすくなります(接触角が小さい)。
Lab Muffin Beauty Science が指摘するのは、ポロシティテストで起きている現象の多くが、まさにこの接触角の変化として説明できるという見方です。髪の表面にどれだけ油分・汚れ・スタイリング剤が付着しているかによって、水との接触角が変わり、結果として髪が浮いたり沈んだり、水滴が丸くなったり広がったりする、というメカニズムです。
重要なのは、表面張力が反映しているのは髪の表面の化学的状態であり、必ずしも内部の多孔性そのものではないという点です。ここに、セルフテストとしてのポロシティ診断の限界があります。
浮遊テスト・水滴テストが実際に反映しているもの
浮遊テスト・水滴テストの結果を左右している主な要因は、髪内部の吸水量だけではありません。髪表面の油分量・汚れ・ダメージによる表面状態の変化も大きく影響します。Lab Muffin Beauty Science の検証から、2つのテストが何を映し出しているかを具体的に整理していきます。
浮遊テストで髪が沈む主な要因
浮遊テストで髪が浮くか沈むかは、「髪が水を内部に吸い込んで重くなったから沈んだ」とは言い切れません。Lab Muffin Beauty Science によると、決定因子の中心は髪の表面と水の相互作用(表面張力)です。
髪の表面に天然の皮脂やスタイリング剤が残っていれば、水との接触角が大きくなり、表面張力によって髪は水面に留まりやすくなります。逆にしっかり洗浄した髪や、表面の脂質が落ちた髪は水となじみやすく、水面を突破して沈みやすくなります。
同じ髪でも、洗髪直後とスタイリング剤を付けた状態では結果が変わる可能性が高い点に注目したいところです。髪内部の構造が数時間で大きく変化するとは考えにくいのに、テスト結果は変わり得ます。これは「ポロシティそのもの」ではなく「表面の状態」を主に映し出している、という見方を補強します。
水滴テストも同じメカニズム
水滴テストについても、Lab Muffin Beauty Science は同じ枠組みで説明しています。水滴が丸いまま留まるか、平たく広がるかを決めているのは、主に髪表面の化学的性質です。
表面の油分が多い髪の上では、水滴は高い接触角を維持し丸い形のまま残りやすくなります。表面の油分が少ない、あるいはダメージで脂質層が低下した髪の上では、接触角が小さくなり水滴が広がります。
「水が髪の穴(pore)から内部に吸い込まれている」という単純化された描写は、現象の一部しか説明できていない可能性があります。水滴の形状変化は表面の濡れ性の問題であり、内部構造の多孔性とは別のメカニズムが大きく寄与する、というのが Lab Muffin Beauty Science の整理です。
浮遊テストの再現性 – Lab 環境と一般家庭の差
科学的な実験では、結果の再現性が非常に重視されます。同じ条件で実施した場合に、同じ結果が得られるかどうか、という指標です。浮遊テストを Lab 環境(研究室)と一般家庭で行った場合、再現性にどの程度の差が出るのかを整理しておきます。
研究室での測定条件
毛髪化学の研究では、温度・湿度・水質・前処理を厳密に管理した上で測定が行われます。具体的には、温度を一定に保った恒温室、純水または規定の電解質溶液、洗浄手順を統一したサンプルなどです。電子天秤や分光分析などの精密機器を用い、複数のサンプルで平均値を取ることで、再現性の高いデータが得られます。
一般家庭での浮遊テストの変動要因
一方、一般家庭で浮遊テストを行う場合は、以下のような要因が結果を左右します。
| 変動要因 | Lab 環境での扱い | 一般家庭での扱い | 結果への影響度合い |
|---|---|---|---|
| 水温 | 一定温度で管理 | 季節・蛇口・煮沸の有無で変動 | 表面張力に直接影響 |
| 水質(硬度・pH) | 純水または規定溶液 | 地域の水道水で変動 | 表面活性に影響 |
| 髪の洗浄度合い | 洗浄手順を統一 | シャンプー・スタイリング剤の残留量で変動 | 表面油分の主因 |
| サンプル数 | 複数サンプルで平均値 | 髪1本での1回テストが多い | 偶然のばらつきが大きい |
| 判定基準 | 定量的(吸湿量%など) | 「浮いた/沈んだ」の二値判定 | 中間状態を反映しにくい |
こうした差を考えると、一般家庭の浮遊テストは「同じ髪で同じ条件で繰り返しても結果が安定しにくい」性質を持つことになります。Lab Muffin Beauty Science でも、自宅で行うセルフテストは厳密な測定とは目的が異なる「目安」として扱う方が現実的だと整理されています。
これは「浮遊テストに意味がない」と断じる話ではなく、「測定原理と再現性の限界を踏まえて結果を解釈すべき」 ということです。テスト1回の結果だけで自分の髪質を断定するのは難しい、と考えるのが安全です。
ポロシティ診断のアドバイスが役立つように見える理由
「ポロシティ診断のアドバイスに従ったら髪の調子が良くなった」という体験談もよく聞きます。一見、これまでの説明と矛盾しているように感じるかもしれません。
Lab Muffin Beauty Science は、ポロシティ診断の製品推奨が機能するケースがあるのは、偶然の一致(coincidence)による部分が大きいと整理しています。仕組みはシンプルです。
ポロシティ診断では、ダメージの大きい髪が「高ポロシティ」と判定されやすく、ダメージの少ない髪が「低ポロシティ」と判定されやすい傾向があります。そして「高ポロシティ向け」として推奨されるのは保湿力の高い製品、「低ポロシティ向け」には軽い仕上がりの製品、というのが定番です。これはダメージレベルに応じた一般的なヘアケアの原則と、結果的に重なる領域があります。
ポロシティ理論が正しいから製品選びがうまくいったとは限らず、ダメージ毛に保湿を、健康毛に軽さを、というヘアケアの基本原則と、たまたま合致しているにすぎない場面もある、というのが Lab Muffin Beauty Science の整理です。
ポロシティ分類より実用的な「髪質3軸」
ポロシティテストに頼らずに自分に合ったヘアケアを見つけるなら、次の3つの軸で髪の状態を把握する方が、判定基準が明確で再現性も高くなります。
1. ダメージレベル
カラー・パーマ・縮毛矯正・アイロン等の熱処理の頻度が高いほど、髪へのダメージは蓄積していきます。ダメージの大きい髪には補修・保湿に配慮した製品が選ばれることが多い傾向にあります。一方、熱処理や化学処理をほとんどしていない髪に重いトリートメントを使うと、ベタつきやボリュームダウンの原因になることがあります。
2. 髪の太さ
細い髪は油分の多い製品で重くなりやすく、太い髪は軽い製品だけでは物足りなく感じやすい傾向があります。自分の髪が細いか太いかを把握するだけで、テクスチャの合う製品を絞り込みやすくなります。
3. くせの有無と強さ
直毛とくせ毛では、必要な保湿量や仕上がりの好みが異なります。くせの強い髪はその性質上乾燥を感じやすい傾向があり、保湿力のある製品と相性が良い場面が多いと言われています。
この3軸は、表面張力に左右される浮遊テストとは異なり、鏡の前で自分の髪を観察すれば誰でも判定できるのが利点です。
髪質別ケア比較表
ポロシティ診断の判定と、実際の髪質3軸に基づくケアの方向性を整理すると、次のように対応関係を示せます。
| 髪の状態 | ポロシティ診断の判定傾向 | 髪質3軸での評価 | 選びやすい製品の傾向 |
|---|---|---|---|
| カラー・パーマ頻度が高いダメージ毛 | 「高ポロシティ」とされやすい | ダメージ大・太さは個人差 | 補修成分・保湿に配慮したトリートメント |
| 未処理の健康毛 | 「低ポロシティ」とされやすい | ダメージ小・健康な状態 | ベーシックなシャンプー + 軽めのコンディショナー |
| 細い髪・ボリューム不足を感じる | テスト結果はばらつきやすい | 太さ「細」・ダメージは個人差 | 軽いテクスチャの洗い流さないトリートメント |
| 太い髪・くせが強い | テスト結果はばらつきやすい | 太さ「太」・くせ「強」 | 保湿力のあるオイルやクリーム |
| カラーを繰り返す細い髪 | 判定が分かれやすい | ダメージ大 + 太さ「細」 | 補修成分入りで軽めのテクスチャ |
ポロシティという中間概念を挟まなくても、ダメージレベル・太さ・くせの3軸だけで近い結論にたどり着けることが、上の表からも読み取れます。これは Lab Muffin Beauty Science の検証から導き出せる、日常で使いやすい目安と言えるでしょう。
まとめ – ポロシティ診断との付き合い方と再現性の高い選び方の基準
髪のポロシティテストは、髪の多孔性そのものよりも、表面張力など表面の状態を主に反映している、というのが Lab Muffin Beauty Science の検証から見えてくる整理です。「健康な髪 = 完全な防水」という単純な前提は、毛髪科学の実測データと整合しにくい部分があり、テスト結果に基づく製品選びにも再現性の限界があります。
本記事で確認した事実を整理すると、次のようになります。
- 無傷の髪でも自重の約30%の水分を吸収するデータがある(Robbins CR, 2012, Chemical and Physical Behavior of Human Hair, Springer)。「健康な髪は水を弾く」という単純化には注意が必要
- コンディショナーは連続膜ではなくブロブ状に付着するとの観察があり、完全な防水コーティングとして機能しているわけではない(J Cosmet Sci, 2006年, 57巻1号37-56頁)
- 浮遊テスト・水滴テストが反映しているのは、髪表面の油分量・汚れ・ダメージ状態による表面張力の変化が大きい(出典: Lab Muffin Beauty Science)
- ポロシティ診断のアドバイスが役立って見えるケースは、ダメージレベル別のケア原則と結果的に重なっている部分がある
- ポロシティ分類に頼らず「ダメージレベル・太さ・くせの有無」で製品を選ぶアプローチの方が、家庭環境でも判定しやすく再現性が高い
- 自宅環境の浮遊テストは水温・水質・洗浄度合いの影響を受け、Lab 環境のような厳密な再現性は期待しにくい
髪質3軸に基づく製品選びの目安
本記事では特定の製品を推奨する一次データを扱っていないため、髪質3軸に応じた製品選びの一般的な目安を改めて整理しておきます。
| こんな髪の人 | 選びやすい製品の特徴 | 注意したい特徴 |
|---|---|---|
| ダメージ大(カラー・パーマ頻度高) | 補修成分を含むトリートメント・保湿に配慮したケア | 洗浄力の強いシャンプーが続く組み合わせ・軽すぎる仕上がりのみのケア |
| 細い髪・ボリュームを出したい | 軽いテクスチャのアウトバストリートメント | 重いオイル・濃厚なクリーム系の大量使用 |
| 太い髪・くせが強い | 保湿力のあるオイルやクリーム | ミストのみで終わる軽すぎるケア |
| ダメージ少・未処理の健康毛 | ベーシックなシャンプー + コンディショナー | 過剰な補修トリートメント(重さやベタつきの原因に) |
ポロシティテストのためにグラスと水を用意しなければならないわけではありません。自分の髪のダメージ度合い・太さ・くせの強さ、この3つを把握するだけでも、製品選びの方向性は十分に定まります。
普段使っているヘアケア製品が、自分のダメージレベルと髪質に合っているかを見直すところから始めてみるのがおすすめです。ポロシティ診断の結果に振り回されすぎず、鏡の前で自分の髪をじっくり観察する時間に振り替えるだけでも、ケアの精度は上がりやすくなります。
※本記事は Lab Muffin Beauty Science のレビュー記事および Robbins CR, J Cosmet Sci などの公開研究データを参照して構成しています。個別の製品の効能効果を断定するものではなく、紹介した成分や手法の感じ方には個人差があります。頭皮や髪に違和感を覚えた場合や、抜け毛・かゆみなどが続く場合は、皮膚科などの医療機関への相談を検討してください。
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執筆・編集: 美容図鑑編集部 (化学的事実の検証・薬機法配慮・公式情報の網羅的レビューを行う美容情報チーム) / 公開日: 2026-04-17 / 最終更新: 2026-05-16
本記事は 美容図鑑編集部 が記載時点の情報をもとに執筆しています。製品アップデートや成分表示・キャンペーン価格・取り扱い店舗の変動で評価が変わる可能性があるため、一定期間経過した内容は再検証を推奨します。


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